ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stage感想

前提

  • 原作は無印・新どちらも読破済み
  • テニミュ1st・2ndは劇場で一通り観劇、3rdは合わず飛ばして4thは氷帝・六角のみ観劇
  • 新テニミュはファーストステージの配信を観た(感想はこれ)。

感想

  • 観た直後の感想:めちゃくちゃ、意味不明、テニミュの原液、何が何だかわからない、おかしい、狂ってる、テニモンを信頼しすぎ、怒涛、息継ぎなし、畳みかけ、むちゃくちゃ、わけがわからん、テニミュの原液を3時間20分連続で飲まされる
  • なんだこれ……。何から書いたら正解なのかすらわからない。テニミュの原液。3時間以上、息継ぎなしでテニミュの原液をずっと全力で飲まされ続けて息ができず白目むきそうになる内容。なんだこれ。
  • 4thの好きなところはある。芥川慈郎を氷帝No.2として描いたところとか。でも演出や歌詞は上島・三ツ矢に染められているんだと気づいた。実家感がすごい。ホームグラウンド。安心安全
  • テニミュはリピーターがめちゃくちゃに多い舞台で、今回は特にそれを十分にわかった上で逆手に取ってリピテニモンに作中のコーレスをすべてぶん投げているんですが、そのぶん投げ方がおかしい。テニモンを信頼しすぎている。こんなにテニモンを信じていいのか。
  • テニモンサイドも信頼されていることを誇りにきっちり制作側の想定以上のコーレス、拍手、歓声、声出しを返していてすごい。20周年でテニミュというジャンルが成熟・確立した結果これができるのか。怖いよ。
  • テニミュ4thと新テニミュを分けて同時進行したことで4thはキャストも観客も若い子メイン・新規参入多め、新テニミュはテニミュ1〜3rdを知るベテランテニモン(年齢層高め)と棲み分けに成功した感がある(もちろんどっちも追うテニモンもいる)。
  • 良くないところもいくつもある中いいところがそれ以上にあってむちゃくちゃ。
  • テニミュでキャラクターが改めて掘り下げられることで「このキャラのこの部分はすごくいいよね」「彼の知らなかった一面に気づけて更に好きになった」なんてことはめちゃくちゃあることですが、それが新テニドイツ代表のボルクプロになるとは思わなかった。原作の力強くかっこいいイメージがものすごく強かったので。あとアメリカのドゥドゥも。
  • すべてがRTA。ドイツ本戦に辿り着くまでのテニミュRTA。何もかもが駆け足。駆け足と呼んでいいのかすらわからない。ずっとそのテンポで走り抜けるので私がおかしいのかもと錯覚する。
  • 新テニ原作は亜久津戦からはっきりとギアが入って面白くなったのでそこに力を込めて演出してほしかったけどめちゃくちゃ駆け足で残念。でも意味不明なRTAスピードで展開する為「無没識」の演出も含めて意味不明で面白くなりダメだった。
  • 急に複数人の亜久津がいろんなフォームでこっち向いてる画がスクリーンに映し出される演出。無没識(むもつしき)って技は結構好きなんですがテニミュの演出として原作の「シュールでちょっと面白い、笑ってしまう」を脳天にぶつけて来てどうしたらいいのか分からなかった
  • ものすごいスピード感で試合に出たと思ったら血まみれで倒れて日本送りになる亜久津。帰国RTAすぎる
  • これ書き始めて気付いたんですが多分「ボーボボの漫画を一度も読んだことがない人にテキストのみでボーボボの魅力を伝える」のに等しい難易度があるのであとは気になる・好きなポイントを箇条書きにします。気になる人は配信見てください。

気になる、または好きなポイント

  • パリコレ役にパリコレ経験者(本物)を連れてくる新テニミュ。むちゃくちゃすぎる。そして本当に完全にパリコレだった。何!?
  • パリコレ&イケメン(イケメン過ぎてフランステニス界を追放されかけたイケメン)「ポージング対決のはじまりだ!」は原作を読んだときも許斐剛先生の圧倒的パワーに殴られ瀕死だったのに新テニミュはテニモンを使ってマジのポージング対決に仕上げており(観客がキャー!ヒューヒュー!等声援を送り拍手する)負けたと思いました。ネルケ舞台を煮込んだみたいな味がする。
  • 「愚か者には けんもほろろ」あまりにも三ツ矢作詞パワーが強すぎてテニミュに来たんだな〜と噛み締めた。愚か者にはけんもほろろってなんだよ
  • 不二先輩が喋るごとに名言ラッシュがすごくて途中からコマンドーって呼んでた。「世界を感じに行きましょう」とか「そしてボクの時間は動き始める」とか…舞台中ずっとRTAしてるので不二先輩の名言botもずっとアクセルベタ踏みすぎる。
  • 跡部がオーストラリアの人に急に池ポチャさせられるシーンが面白すぎて無理になった。原作未読勢笑わないのかあれ。RTA実況者に「ここで跡部景吾はとりあえず池ポチャします。そうするとオーストラリア戦のフラグが立ちますので」とか言われてそう
  • オーストラリア戦で金ちゃんの打球がアホウドリさんにぶつかってやり直しになり〜のくだり、急に上から黒い何かがボトッ……と落ちてきて相手が「もういいお前の勝ちだ遠山金太郎」と告げるだけのRTA仕様でもう誰にもわかんないだろこれとなった。
  • アニメに続いて宗教国家アラメノマオールカット。許斐先生側ではアラメノマのさらなる伏線を張ることで今後アニメもテニミュも避けて通れない道にしましたが今後一気にやるのかな…(回想みたいにして)。
  • 毛利が越知に負けて…の過去編はテニミュだと全然読み取れない仕様だった。これは亜久津のところと同様残念なんだけどとにかくRTAテニミュでやれるような余裕はなかった…でも毛利と越知の話が好きな人は寂しいね…
  • プランス・ルドヴィック・シャルダール王子は嵌り役すぎてすごかった。テニモンが皆「〜王子だ」のテンプレで遊んでるのがその証拠…
  • 打球が壁にめり込んでる!?→とうとう1ポイント返したぁ〜!は原作もテニミュも「!?」ってなれてよかったですね。その前に馬とかあるから今更「打球が壁にめり込むとめり込ませた側のポイント」とか気にしなくなるんですよね。
  • 馬、色々思ったけど「上島テニミュだ…」が一番大きい感想です。以上です。
  • 桜乃ちゃんは今までのテニミュの歴史を考えてもこれが最大できる譲歩かなあ。難しいけど…。
  • 「ラケットを重ねたっ!?」これめちゃくちゃ面白いシーンだと思うんですが他がエグいので特に大きな話題になってないシーンみたいになってて怖いなと思いました。ラケットを重ねたのに…。
  • ルール違反だと王子が自覚してるモノローグが欲しかったけどあのスピード感だと無理かなあ…。
  • おじゃる君がめちゃくちゃアクション上手で歴もある人で何者だよ…と思った。かわいい。
  • 「里の婆ちゃんに禁じられてっけど──」ここの演出もっとガチでやってほしかったけどセリフがカットされて無くてよかったです。ここ好きすぎる。
  • ドゥドゥの超高いジャンプはもっと他の演出が欲しかった…けどこの駆け足RTA新テニミュの状況を見たら「まあそこに時間かけてる余裕はなかったんだよね」と納得はしました。観たかったけど。

私はRTA新テニミュを楽しめましたが、かなり人を選ぶと思うし刺さる人は刺さる、刺さらない人はピクリともしないと思います。色々と極端すぎる。削り過ぎだし、削った結果の疾走感がカオスを生み出してて逆にいいような気もしてくるし…いやでも亜久津のところ雑じゃない!?毛利もそれでいいのか!?それを言い出したら柳とか一生許さない→もしかして…!?の流れが最速RTAすぎるし…幸村の辺りもファンからすると不完全燃焼かも。でもここまで詰めるんだとほんとに…出てるだけでもラッキーみたいなところがあり……クロエちゃん期待してたんですけど!?(テニミュに女性キャラを期待するな!!!)

今の新テニミュに特定の推しがいないのが逆に効果的に働きました。次回以降も楽しみにしてます。そういや跡部のママのところの演出ってどうなるんだろう。

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