マッドマックス:フュリオサ

HIDEOがずっとジョージ・ミラー監督大好き!憧れ!リスペクト!愛してる!と叫びまくっていることは周知の事実なのですが、その愛のメッセージが本人に伝わり、かつ作品でお返しされた映画を見てきました。「マッドマックス:フュリオサ」です。

まずこの話をするには簡単な前提を把握しておかなければならないので以下ばーっと書くんですが(あ!オタクが長文話するときの前置きだ!!)

すべての大前提として、MGSシリーズやデス・ストランディングシリーズなどを手掛けるゲームクリエイター小島秀夫監督はマッドマックスシリーズのジョージ・ミラー監督のことが大好きです。ずっと昔から事あるごとにジョージ・ミラー監督の話をしています。本当に心の底からリスペクトして、作品も監督も愛しているのが伝わってきます(インタビュー記事はこの辺)。

なんでそんなん把握してるんや…HIDEOのオタクなん?と皆様感じられたと思いますが、MGSというジャンルは少し特殊な部分があり、作品を追おうとすると自動的にHIDEOに関するある程度の情報が入ってきます(これはマジなんですよ!!!助けて!!!)。
例えばキャラクターの細かな心情を把握しようとファングッズの一つであるシナリオブックを読み込んでいくと合間合間にHIDEOの愛する作品へのリスペクト情報が挟まるので、自動的に「へ〜このシーンはコマンドーのオマージュなんだ〜てことはHIDEOこの辺好きなんだな」などと把握するようになるんです。作品基礎土台の全てがHIDEOのセンスで構築されているため……
そのため私は全然HIDEOオタクではないもののそれくらいはMGSジャンル民の常識問題のように把握していました。このジャンル本当に特殊なので助けて。

そもそも前作の「マッドマックス/怒りのデスロード」もHIDEOが異様なほど騒いで全人類に勧めまくっている様子を見て(計17回観たらしい)「この人がここまで言うんならまあ見とくか…」の精神でフラっと観に行ったところがあり、実際めちゃくちゃ面白くて私も何度も観たのである程度HIDEOを評論家として信頼している部分はあります。マジでおもんないものに対してノーコメントを貫くところとかわかり易すぎるので…

そんな「マッドマックス:フュリオサ」。フュリオサのママとか(かっこいい!)ディメンタス将軍とか(クリヘムだ!)色んなキャラクターが出てくるのをお〜という気持ちで観ていたら急に登場した「プレトリアン・ジャック」見た目がど直球にMGSシリーズのスネークです。観ててびっくりした。一人で動揺した。エッ!!!!!!!の声が出た。本当に……

マッドマックスワールドでわりとよくやる額等へのペイントはそのままに、髪型や俳優のガタイで違和感なくバンダナ巻いてるスネークっぽい造形を表現。私はこれをはっきりと「ミラー監督からのHIDEO作品へのオマージュ(リスペクト)」と受け取りました。これだけ作品を事細かに構成し、キャラクターデザインや衣装に至るまでこだわりつくすミラー監督がただなんとなくスネークに似てるおじさんをポンとお出ししたとは思えません。ちなみに撮影現場でも俳優さんがみんなに「スネークじゃん!」と言われたらしいです。もうそれはスネークじゃん。
なによりもちょいキャラとかでもなく物語のめちゃくちゃ重要な役に配置され、しかも作品内唯一の信頼できる人物(良心)としての「ジャック」。ちなみにMGS3の主人公であるネイキッド・スネークはシリーズ作中で師匠から「ジャック」と呼ばれるシーンがあります。

また、ここでお伝えしておきたいのはMGSシリーズにカズヒラ・ミラー(マスター・ミラー)という名のキャラクターが存在しており、はじめは『和平(カズヒラ)』の名前の方が重要視されておりミラーの名はそこまで深い意味はないのかな?くらいに思っていたのですが、ナンバリングを重ねるごとにキャラビジュアルがどんどんミラー監督に寄せられていき、最終的にはデス・ストランディング2(HIDEOの新作)にジョージ・ミラー監督がそのまま登場することになりました。自由の国?

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ゲームクリエイター・小島秀夫監督が手がけた大ヒットゲーム「DEATH STRANDING」の続編に、映画『マッドマックス』シリーズの生みの親であるジョージ・ミラー監督が友情出演することが明らかになった。

ちょっと…和平の話をすると長いんで簡略化して書くんですけど……(この記事オタクの前フリ多いな…)

和平・ミラーというキャラクターはMGSシリーズでとても異質な存在で、皆本名を語ることを許されない(コードネームを名乗って登場する)兵士が99%を占める中で和平だけ本名なんですよ…本名で作品に存在することを許された珍しいキャラクターでして、それについてはかつてのゲームショーやトークショーなどでHIDEOが直接言及しているんですが…MGSシリーズは日本人キャラクターがほぼ登場しない中唯一日本人(とアメリカ人のハーフ)として存在する和平、一人だけ他のキャラクターと違うことを主張したりHIDEOの本音を代弁させたり少年兵の存在を反対したり、数十年分の感情が長くならないように書いたので(キモいオタクの弁明)皆さんはこれを読んでも「???」という印象だと思うんですが(それはそう)、
ものすごく強引にまとめるとHIDEOも「カズヒラ・ミラーは僕にとって大切なキャラクターです!」とわざわざ話す程度にはちょっと熱の入れようが他のキャラと異なるキャラクターなんです。そういうキャラクターにミラーという名をつけた。けしてキャラクターに適当な名前をつけるタイプではないHIDEOが。

最大級のリスペクトを込めて重要なキャラクターにミラーと名付け作品に昇華したHIDEOが、大尊敬する“神”ことジョージ・ミラー監督に認知され、リスペクトされついにはミラー監督の自作品にHIDEOの代表作であるMGSシリーズの主人公デザインをオマージュしたキャラクターを登場させるまでに至った…ということです。

つまり私は映画館で巨匠による激アツガチファンサを目撃して………HIDEOまじでよかったな、ほんとによかったな…HIDEOの愛は伝わったんや……!という意味不明泣きをして帰宅しました。オタクの情緒不安定すぎるだろ。
「マッドマックス:フュリオサ」っていう作品自体も普通に好きなんだけど改めて見て感想言うか!となると真っ先にHIDEOの顔が浮かぶ。お前は俺だ……(そうそう、ディメンタス将軍がフュリオサにお前は俺だ的なこと言うシーンとか復讐とかその辺めっちゃMGSV:TPPじゃない!?)(オタクは一生MGSV:TPPに囚われています)

そんなわけで、アツいオタクが目の前で神にファンサしてもらってるのを見てもらい泣きするという特殊なシチュエーション映画でした。なんか…マジで良かったね。動画見てもミラー監督が「わ〜!HIDEOくんじゃ〜ん!」って感じでハグしててなんか嬉しかったよ。HIDEOはずっと幸せそうだし。よかったです。おめでとう!作品の向こうには人がいます。

めっちゃ認知されててよかったなHIDEO…

あとフュリオサの一部予告編で「The Man Who Sold the World」流してて声出して笑っちゃった。MGSV:TPPのエンドロールで流れる曲です…

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