#-最近読んだ漫画
「今夜すきやきだよ」
ジェンダー問題の過渡期にブチ込まれた人類の話。2〜30代だとこの辺りの話に対して自分ごとのように頷く人類多そう。ただここまで歩み寄れてるパターンは現実では一度もお目にかかったことがないのでかなり難しそうではある。すべての事象ではなくそれぞれ一部の事象ならまだ見たことがあるけど。
この辺りの問題見て思うのは、この層で断ち切る!(不二先輩)しかないんだろうなということ。もちろん断ち切れない人たちもいるだろうけど。作者のあとがきのようにこの作品で描かれている事象が「令和のはじめ頃はこんな感じだったらしい」と現代と違う価値観を示す作品になったらいい。そしてやはりいろんな飯を作れるタイプの人類は素晴らしい。
関係ないけどインテリアや内装に凝っているという話が度々出るので、作品中でももう少し遠くから切り取った背景カットが欲しかった。二人の生活を想像するときに「?」となった。畳む


「窮鼠はチーズの夢を見る」
普段あまり読まないタイプの漫画。コマ割りも作画も伏線も魅せ方も本当に丁寧に書かれており作者の基礎力の高さを感じる。固定ファンがいるのに納得。
NTR・不倫もの等とはじめに表記されている以外の不貞行為が苦手なので導入の大伴にオイオイと思いながら読んでたけど、作品自体が丁寧だったので読み進められた。あと現代と少し異なる部分がいい意味で「フィクション」として働いた。
今ヶ瀬の不安定さは作品の中では魅力でもあるけど、彼らが望む(望んでいた)「ある程度安定した生活」からは程遠いのでこの作品の後は難しいのかな(今ヶ瀬が不安定なのは本人の責任より環境だけど…)。でもそこまではっきりと断定するような状況証拠もなく、いや、意外とうまくやってるのかもしれない…と妄想の余白を残したまま完結してるのがうまい。あと現代(2023年)の話になったらこのラインを攻めた描き方は出せなかったと思うので(世の中の同性愛への考え方がほんの少しだけ変化している為)時代をうまく切り取った作品だなと思う。まだ二人が続いているならこの変化が今ヶ瀬たちにとっていいものになってるといい。
よしながふみ作品もそうなんだけど、周囲の女性の描き方が魅力的なBLはさらにメインが引き立つなと思っているので、その辺りが上手で良かった。畳む
#-最近読んだ漫画
「女の園の星」
淡々と怖い。時折出る学生特有の倫理観のなさとかがそのまま出てるのが怖い。苦手な作品畳む

「しあわせは食べて寝て待て」
みんな死に近いところで生きてると思うけどそれを全く表に出さないタイプの作品。急に誰かが死に転げることは…ないか。作品のテイストが変わってしまう。
映画スラムダンクでも見られたように団地という存在は貧困のマークであり差別要素として描かれがちだけど(「団地の子と遊んではいけません」と躾ける親など)、この作品では誰も団地を差別要素として扱っていないので不思議な感じがする。ここはかなり意図的に描いていそう。(※スラムダンクは90年代が舞台の作品であり当時湘南地域での団地の扱いはあの演出の通りだったのでそこを批判するつもりはない)
貧困・体調、いろんな要因が絡んでいるが主人公が文化資本に触れるタイミングがかなり限られていて、辛いなと思う。
あとよしながふみ先生作品読むときも思うんだけど、こんな細かく料理できる人類、才能だよな〜。畳む


「生きてるうちに推してくれ」
この先生の漫画は本当に読みやすい。幽霊や悪霊退治というような題材だが死については丁寧かつコミカルに調理して仕上げてあるので笑いながら読める。主人公がどう変わっていくのか楽しみ。生臭坊主はずっといいキャラ。畳む

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